今週、スマホ開発のセミナーに行ってきました。
主に個人(最後の方は企業)でiPhoneアプリを開発されている3組の開発者の方々の、貴重な開発秘話を聞くことができました。
今回はいつになく質問タイムが盛り上がり、一組あたり5〜10くらいずつ質問が寄せられました。私も2つほど質問させていただきましたよ。
スイカ割りができるまで
太田貴博氏(O!TOUCH)
開発アプリ: スイカ割り
- スイカなどの画像はググった画像を参考に、自力で描き上げた。
- 開発期間は1週間ほど。
- Xcode+Objective-C
- 特に宣伝はしてない。Twitterもしてない。Facebookは最近始めたばかり。
製作したアプリは「あくまで趣味の範囲。儲ける気があればもっと大人向けのアプリを作る!」との堂々たる態度に惚れました! iPhoneアプリ開発を始めた理由は、Flashの仕事が減ってきてヒマだったからだとか(笑)。
最後までのんびりほんわかムードの太田氏でした。
スイカ割りのアプリ、実際に試してみましたが意外と面白かったです。やり込み要素はちょっとアレですが。。
「ガチャRPG」ができるまで
上原達也氏・山田裕希氏
開発アプリ: ガチャRPG
- 普段は会社員。個人(2人)で開発。
- サーバサイド(PHP)とクライアントサイド(Titanium)で完全に分業。
- 企画は1月から。開発期間は 1.5ヶ月。
- 5月下旬にリリース。累計5万ダウンロード。
- デザインはフリー素材と知り合いに頼んだのとで半々くらい。
- モンスターや効果音・BGMは全てフリー素材を使っている。
- 広告収益のみ(課金なし)。月収ん十万??
- ゲームロジックは全てサーバサイド側に置いた。httpのWeb APIベース。
- クライアントはUI・演出のみ。jsonをパースしてやり取りするだけ。
- サーバはさくらのVPS 2Gプラン 1台だけ。
- MySQLのチューニングなし。SQLを工夫した(JOINしない・ORDER BYしない)。
- PHPのforeachやソートを使う。
- マスタデータはAPCキャッシュ。
- 使い慣れた技術を使うのが吉。
- PHPにしたのは、使い慣れてたから。
- Titaniumは工夫次第ではゲームっぽくすることができると分かった。
- ただし、Titaniumにできないことやバグも多いので注意。
- 宣伝は、独自で持ってるニュース系のメディアサイトから流入させた。
- バナーよりも、記事としてPRした方がクリック率が断然よかった。
質問タイムで、「Titanium Mobileを使われたということですが、Android版をリリースしていないのには何か理由があるのでしょうか?」と質問したところ、「単純にAndroid版が動かなかったから」とのこと。
Android用に分岐が必要だということを後で知ったとのことだったので、技術と時間の問題ということなのでしょう。(ご本人も Mac, JavaScript, Titaniumを今年から始めたと言っていましたね。)
アプリケーション開発におけるアプリの〝売り″と〝企画″
平田和久氏(テラシュールウェア)
開発アプリ: 湯けむりかきわけ 温泉娘
- 企画・デザインとして参画。「売り」を見極めることが大事。
- 操作が単純な方が間口は広がるが、飽きやすい。
- レベルアップ、カットイン、「あといくつ」など変化をつけるべし。
- コレクション効果は鉄板。
- 集めたものを楽しめること。コレクションしたくなる理由を付けてあげる。
- キャラのかわいさ(グラフィック・キャラクター性)
- エロ(釣りとしての)は万能。ただし、ハイリスク。
順調に20万ダウンロードまでいったが、現在は Appleとのリジェクトバトル中につき、ダウンロードが下がってるとのこと。
前の二組とは違った視点からお話しされていて、非常に勉強になりました。