AWS から Eメールを送信する際のベストプラクティスという内容で、初心者向けの Webinar が開催されました。
概要は、以下の通りです。
8月11日(火)
セミナー概要:
Eメール送信は、ニュースレターやアカウント関連の通知等、さまざまな用途で使われています。一方で送信したEメールは、必ずしも受信者の受信トレイに到達するとは限りません。ISP側のさまざまなメトリクスによりスパムと判定される場合があります。
本Webinarでは、AWSからEメール送信を行う場合に、正しく受信者にEメールを届けるための注意事項や推奨事項についてご紹介いたします。Eメール送信の仕組みといった初歩的な内容にも一部触れさせて頂く予定ですので、是非お気軽にご参加ください。
「イベント情報ページ」より
スライドはまだ公開されていませんが、同じような内容のスライドを見つけることができました(2014年2月公開なので少し古いです)。 スライドが公開されていました。
気になった事柄をメモ。
- レシーバーが送信されたメールを送信するかどうかを判断
- レシーバーの例:ISP、Mail Transfer Agent (MTA) など
- メトリクスの例
- バウンス率(恒久的なハードバウンス、一時的なソフトバウンス)
- 特に、ハードバウンスが高くなると、配達可能性が下がる
- 苦情率(受信者がスパムとして報告する件数が多い場合)
- コンテンツの問題(コンテンツフィルタを定義しているレシーバーもある)
- バウンス率(恒久的なハードバウンス、一時的なソフトバウンス)
- DNS のレコードパターン(SPF (Sender Policy Framework))
- Sender ID
- 署名に基づく認証(DKIM)
- AWS からメール送信する 3種類の方法
- 1) EC2上に MTA を構築
- 2) SES を利用
- 3) 外部 Eメール配信サービスを利用
- 1) EC2上に MTA を構築
- MTA のホスト名と Elastic IP が必要
- 25番ポートの制限解除が必要(事前に、逆引きDNSの登録も必要)
- Spamのリレーを防ぐために、デフォルトでは EC2から外向きTCP 25番ポートが制限されている
- 数件程度ならメール送信できるが、たくさん送るには申請が必要になる
- 申請先は、「AWS EC2 Eメール上限緩和 / 逆引き(rDNS)設定 申請手順」を参照(英語で申請すること)
- その後、メール関連の DNS設定をする
- 2) SES を利用
- 東京リージョンで利用できない(バージニア、オレゴン、ダブリン)ので、若干遅延が生じる
- Route53 で簡単に DKIM を設定可能
- 国内携帯キャリアの制限(特に迷惑メールフィルタ)を考慮していないので注意が必要!
- 携帯キャリアへのメールを大規模にする場合は 1) を検討してもよいかも
- 2-1) HTTP REST API を使う方法
- アプリから直接 Eメールを送信する場合は便利
- 2-2) SMTPエンドポイントを利用する方法
- いずれにせよ、バウンス率・コンテンツなどの正しい運用管理が必要
- 送信クォータなどの送信制限があるので、送信実績で自然に増やすか、申請して増加させる
- バウンス率は 5%以下を維持することを推奨
- 苦情率は 1%未満を維持することを推奨
- バウンスの監視(?)には、フルマネージドな Publish/Subscribeモデルの通知サービス SNS を連携させてもよい